□労働安全衛生法と安全配慮義務

 従業員(労働者)の健康管理問題に関する公法的規則として、労働安全衛生法があります。労働安全衛生法は最低の労働条件基準を定める取締法規で、違反した場合は一定の範囲で刑事罰の対象になります。

 しかし、企業(事業者)が労働安全衛生法上の諸規定を遵守していても、安全配慮義務違反として民事上の損害賠償責任を問われる可能性があります。

 従業員と接し健康状態を把握し、作業内容や作業量を調整できる立場にある管理監督者の役割は、特に重要です。


◇労働契約法第5条(労働者の安全への配慮)

 「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」

※厚生労働省の通達により、『「生命、身体等の安全」には、心身の健康も含まれるものである』とされている。


●企業が民事上の損害賠償責任を負う根拠

 ・不法行為責任⇒故意や過失によって生じた損害への賠償

 ・契約責任⇒債務者の債務不履行による損害(安全配慮義務違反)への賠償


●安全配慮義務の考え方

 ・企業⇒安全配慮義務を負担する。

 ・管理監督者⇒実際に義務を履行する。


●労働災害の認定と民事訴訟

 労働基準監督署長により、次の2つの存在が認められると労災認定され、労働者災害補償保険法に基づいて保険給付が行われます。

 ・業務遂行性……企業の支配または管理下で行われたこと

 ・業務起因性……業務に伴う危険が現実化したと認められること

 近年、セクシュアルハラスメント(セクハラ)、パワーハラスメント(パワハラ)の問題もみられる。

 セクハラについては、セクハラの内容・程度、その継続する状況、会社の対応の有無・内容、改善の状況、職場の人間関係等を踏まえて判断される。


●労働保険法に基づく保険給付

 ①療養補償給付

 ②休業補償給付

 ③障害補償給付

 ④遺族補償給付

 ⑤葬祭料

 ⑥傷病補償年金給付

 ⑦介護補償給付

 ⇒保険給付は企業に落ち度がなくても従業員に給付されるが、被った損害の一部に限られる。


●民事上の損害賠償責任による補償

 保険給付ではてん補されない部分では、特に慰謝料と逸失利益(債務不履行等がなければ得たはずであった利益)が大きい。

⇒従業員から民事上の損害賠償請求訴訟が提起されることにもなる。

⇒労災保険法に基づく保険給付がされたときは、すでに給付された金額は、損益相殺の対象とされ、民事上の損害賠償請求訴訟において損害賠償額から控除される。


※労災認定基準の見直し

 2001年に「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準」により、脳血管疾患、虚血性心疾患などの労災認定基準が改正された。

・改正前⇒業務の過重性の評価について、「近接した時期」における業務量・業務内容等が中心になる。

・改正後⇒近接した時期のほか、「長時間にわたる業務による疲労の蓄積」も認識される。


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